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2013年3月10日付

【提言】
「大宮通りプロジェクト」の抜本的見直し
本物の歴史、文化の魅力発信を

 奈良県は開会中の2月定例県議会に、新年度事業の主要な柱の一つとして「大宮通りプロジェクト」を提案しています。大宮通りを軸とした4つの整備事業―@ 奈良公園、A県営プール跡地、B平城宮跡、C中町―を行う計画です。

 その規模と内容に県民から疑問と、批判の声が上がっています。

古代美を破壊する「街づくり」

 同「プロジェクト」が、近年の奈良県への観光客の集客力停滞、全国比を下回る宿泊客の比率などを克服し、公園の利活用や観光客へのもてなしを向上させるといいます。

 県は4つの拠点をつなぐ大宮通りを、奈良への来訪者の玄関口にふさわしく、統一感のある環境・景観・空間にし、「賑わいのある街づくり」をすすめ、近年の奈良県への観光客の集客力、宿泊客の減少に歯止めをかけ、奈良公園の利活用や、観光客へのもてなしの向上をはかるとしています。

 奈良公園周辺整備事業では、老朽化した鹿苑の整備など賛成すべき点もありますが、若草山への移動支援施設、登大路ターミナルの整備など「開発につながらないか」と危惧する声があがる事業も計画しています。

 しかし、事業を行うため、県が国に文化財保護法などの規制緩和を目的として申請した「奈良公園観光特区」指定は見送られたままです。

 県営プール跡地には、「天平時代」をテーマとした公園と商業施設をつくります。

 平城宮跡の整備では、埋蔵文化財の破壊を心配する県民の声を無視し、国がすすめている「国営公園化」事業、第一次大極殿院の復原工事の推進を求め、県は隣接地に「『遣唐使船』を移設したミニ・テーマパーク」づくりなどを計画しています。

「本物に触れられる」奈良の魅力

 観光客が奈良に求めるものは、奈良にしか存在しない非日常的な「空間」であり、「しっとりとした静けさのなかで本物に触れることができる魅力」(奈良市のアンケート調査:2010年)です。

 京都などとは違った「古都」、地下埋蔵文化財にロマンを馳せる平城宮跡などの文化的景観、価値なのです。

 「プロジェクト」には長期的な視野で奈良の豊かな自然遺産、伝統芸能や工芸などの文化遺産を「資源」として活用する視点がありません。
史実に基づかない「天平時代」を再現した広場やイベント、宿泊施設等の「コト」「モノ」の概念を優先させ集客を図ろうとする、一時的な経済的利益を追求した「開発」事業だといわなければなりません。

持続可能な「街づくり」を

 奈良県は、「プロジェクト」と、その基礎にある「奈良公園基本戦略」「観光特区申請」を抜本的に見直すべきです。

 奈良の魅力を創造する政策、街づくりにステークホルダー(関係者)の一員として、市民が「プロジェクト」などのプロセスに参加できる方法を検討すべきです。
地域の人々は日々のくらしのなかで、奈良観光の固有価値とその重みや良さをよく知っています。地域の人々が協働して、「地域益」の観点から滞在型の観光を追求し、観光客を受け入れる環境を創造できれば、地域の持続的成長につながります。


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